大視協ジャーナル10月号 第532号
時報
青年研修大会、成功裏に終える
去る9月15日(日)・16日(月祝)、大阪市内のホテルに130名が集い、大視協(一般社団法人 大阪市視覚障害者福祉協会)青年部が、日視連(社会福祉法人 日本視覚障害者団体連合)青年協議会の研修大会を開催。
昨年は札幌、来年は愛知と、順次、各地で行われる。今年は、第70回で節目の大会でもあった。
たこ焼きや水陸両用車など大阪を堪能してもらい、一方、時代を反映したプログラムの研修で、大会は成功裏に終了した。
終の棲家、天下茶屋駅前開発に意見書を提出
定時総会のたびに会員の皆さんから叱責とともに設置を要望されているのが終の棲家「盲老人ホーム」の設置です。理事会では、何とかしたい思いで摸索していますが、問題は土地の確保です。施設設置用地の確保は、容易ではありません。
8月6日から9月6日まで、大阪市西成区が天下茶屋駅前開発に伴うパブリックコメントを実施しました。そこで、盲老人ホーム設置用地の使用を要望しました。
以下の要望書は、パブリックコメントに応募した定型意見書に添付して提出した資料の一部です。
「厚生労働省によると、身体障害者手帳を所持する視覚障害者数は27万3000人です。 (2022年12月「生活のしづらさなどに関する調査」)
大阪における身体障害者手帳を所持する視覚障害者は、2万4198人で内大阪市は、 1万169人(2022年12月、大阪市統計)です。 最も所持者数が多いのが東京(3万7337人)で、2番目が大阪です。 (2018年、「社会福祉施設等調査」)
終の棲家を基軸として視覚障害者のQOLの向上と自立を支援している特定非営利活動法人全国盲老人福祉施設連絡協議会(全盲老連)によると、60歳以上の視覚障害者は7割以上を占めています。 私たちが属する大阪市視覚障害者福祉協会においても、全盲老連の「60歳以上7割」を実感します。 これら視覚障害者は、終の棲家問題に関して、当然、強い関心を持っています。仕方なく特別養護老人ホームに入居している人たちも、終の棲家をいま思い悩んでいる人たちも一様に「盲老人ホーム」への入居を希望しています。 何故なら、いわゆる「特養」と「盲老人ホーム」とでは日常的に受けるサービスが質的に異なるからです。異なる原因は、教育・研修等で視覚障害者の特性を把握した人たち(従業員)によるサービスと高齢者一般を対象とした研修を受けてきた従業員によるサービスの違いです。
大阪市における視覚障害者の終の棲み家に関する施策は明らかに不十分です。視覚障害者数(身体障害者手帳所持者)は東京に次いで2番目ですが、「盲老人ホーム」の設置状況は、東京の4施設に対して大阪は北部に1施設のみです。人口279万人を有する政令指定都市大阪市には1施設もないのが現状です。可及的速やかに大阪市内に「盲老人ホーム」の設置が求められている所以です。
天下茶屋駅前開発においては、視覚障害者が長年強く望む終の棲家を中心とする必要かつ有効な関連施設を設置するために開発計画敷地の一部を利用できるようご高配を賜りたく資料を添えて謹んでお願い申し上げます。
一般社団法人 大阪市視覚障害者福祉協会
会長 川越 利信
ボランティア施術者、募集
11月17日(日)、大視協の三療協は「第50回西成区民まつり」にワンコインマッサージ店を出します。国家資格を持つ視覚障害施術者の確かな治療を求めて多くの来店者が予想されます。
そこで、今回もボランティア施術者を募集します。短時間でも構いませんのでぜひご協力ください。
日時 11月17日(日) 12時から16時 荒天中止
場所 西成区民センター 1階ホール
交通 大阪メトロ四つ橋線 岸里駅2号出口、または、大阪メトロ堺筋線 天下茶屋駅 西出口
施術時間 一人15分程度(パイプ椅子に座った状態で施術)
施術料金 500円
募集人数 4名から5名程度
募集期間 10月31日(木)まで
収益使途 三療協議会の運営
問い合わせ 大視協事務局 電話 06-6765-5600
メール isao.okuda@daishikyo.org