大視協 一般社団法人 大阪市視覚障害者福祉協会

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大視協ジャーナル5月号 第527号

防災

「備えよう、災害に」

 災害には、水害・台風・地震・津波・雪害など、さまざまな種類があります。最近は特に地震が頻発していますので、どうしても気になります。地震は予知が難しく、昼夜問わず突然に見舞われる災害です。スリッパや防災グッズが入ったバッグをベッドの横に置くなど、常に備えが重要です。

生き延びよう、72時間!

 3月23日に開催された「大視協 防災セミナー」では、発災後72時間を生き延びるために必要な防災グッズについてみんなで考えました。避難所での生活や復旧に必要な物品等や諸々の備蓄に関しては、行政や支援してくださる皆さんにお願いして、私たちはとにかく72時間を生き延びることに専念するという考え方です。携帯や笛や大声で助けを求め、近所の方や支援してくださる方々に私たちの所在を知らせることがとても大事です。そのことが、救助・支援してくださる皆さんと共に救助・支援活動を行うことになると考えます。

 救助されるまで生き延びるために、何が最も必要か。常に考え、有事の際に対処するイメージを作ることがとても大事です。イメージを経験していると、有事の際の初動が全く違うと考えられます。
 必要なグッズとしては、簡易トイレや充電器などに焦点を当ててみました。水が無くても、外でも利用できる緊急用のトイレは必要です。また、携帯が電池切れで使用できないなんてことがないように軽い充電器を参加者に配付しました。後日、有効性を確認し合い、場合によっては会員に配付することも検討したいと考えております。

 前回のセミナーで意外だったのは、これらのグッズを購入したいという人が多かったことです。防災グッズの斡旋・販売に関して事業者の協力を得て、会員のご要望に応えることができればと希望しております。

以下は、防災セミナーで取り扱ったグッズです。
1)段ボールトイレ
段ボールを組み立てて作る簡易トイレ。
2)トイレ用消耗品
凝固剤とポリ袋のセット。断水時に自宅の便座にも使用できます。真空パックのトイレットペーパーは、湿気やカビや害虫から保護されており長期保存が可能です。
3)備蓄用不織布毛布
薄くても温かく、防炎機能もあり、大人用の大きさでもコンパクトなので、かさばりません。
4)防災頭巾
耐熱・耐火アルミ素材。あごひも付きで被りやすく、肩まで覆えて落下物の衝撃を和らげます。ヘルメットに代わる安全対策。
5)モバイルバッテリー
停電時にも携帯電話を充電できます。
6)手袋型ウェットシート・シャンプー
水を使わず、ウェットシートで拭くように、シャンプーができます。
7)指サック型歯磨きシート
指に装着し、水無しで口の中を清潔にできます。
8)災害備蓄用黒糖
かさばらず、軽量。チョコレートでも、いいです。排泄への不安を軽減しながら栄養補給ができます。
9)軽量リュック
大き過ぎず軽量で、ポケットや反射テープ、はっ水加工付きの丈夫なリュックサック。低価格。

編集ノート

 点字とデイジーとメール版は説明文だけですが、表紙の写真は卓球を楽しむ人たちの笑顔です。卓球は熟年だけではなく、若い人たちも楽しんでいます。7月に行われる卓球大会は、さて今年はどうなりますか。◆目が見えない・見えにくい人を対象とした点字講習会が7月から始まります。点字は大切です。視覚障害者の文字ですから。◆地震が心配です。国内だけでなく、世界のあちこちで揺れています。台湾の状況が気がかりです。台湾の皆さんにはいつもご支援いただいています。備えや救援・支援を協力し合う方策を実施できないものか。大視協でも、災害への備えを今までにも増して意識的に取り組んでいかないといけません。本紙では、今月号から防災セミナーと連動して、皆さんと一緒に考え、災害に備えたいと念じております。(川越利信)