◆「大視協時報」
新年度を迎えて◆

 

会長 山野一美

 新年度を迎え、若葉が風に揺れるさわやかな季節となってまいりました。
 会員の皆様のご協力のおかげをもちまして、平成26年度の年間行事や各種事業が計画どおり終えることができましたことを心より感謝申し上げます。
 昨年の臨時総会以降、新たな体制で新年度に向けて取り組んでいるところであります。すでに、大視協ジャーナルの3月号で前期日程をご紹介しましたが、役員一同、一般社団法人として、視覚障がい者の生活・福祉・文化の向上、情報・交通のバリアフリー、ロービジョン、保健体育、点字の普及等々、より公益性の高い事業の遂行に努めてまいります。
 日盲連会長・竹下義樹氏をお迎えしての講演会「同行援護の現状と課題」、「視覚障がい者の日常生活用具」についての説明会を3月2日(月)に開催しましたところ、200名を超えるご参加をいただき、関心の深さを実感しております。講演の中で、竹下会長は「同行援護サービスは、単なる手引きだけではなく、情報提供、代読・代筆の援護が求められています。国においては、障害者総合支援法の見直し作業が始まっており、介護保険との適用関係が重要な課題です。私たち視覚障がい者にとっての同行援護サービスを今後どのように発展させていくか、共に理解を深めながら、社会参加や自己実現ができるように、地域の特性を盛り込んだ制度に発展させるために取り組んでいきたい」と力強く話されました。
 このことを受け、居宅介護事業部「きぼう」におきましても、さらに事業内容の充実を図っていきたいと考えております。
 次に、大阪市民にとって、5月17日(日)に行われる都構想の賛否を問う住民投票は大きな選択であります。
 「大阪都構想」と言われますが、今の法律では「大阪都」にはなれません。「大阪府」のままです。この「大阪府構想」の本質は、大阪府と大阪市の二重行政を解消するという大義名分のもと、明治22年(1889年)以来125年余りの歴史を有する大阪市を消滅させようとするものにほかなりません。
 つまり、大阪市の財産や財源の多くを大阪府に移管し、市域に設置される特別区は、乏しい自主財源や少ない職員数での運営を余儀なくされます。 これでは、満足な市民サービスは期待できず、市民生活への大きな影響が懸念されます。
 なかでも、住民に身近な事業(高齢者福祉、障害者福祉、保育、子育て、健康、保健、住民票等の窓口サービスなど)は、市域を5つの特別区に分割し、それぞれの特別区ごとで行う、というものです。
 市民サービスの論議もあまりされていません。「都構想が実現すればよくなる」といった抽象論のみです。大阪では、大阪市民268万人で大阪府民(886万人)の3割であり、大阪市民の声は反映されにくくなります。
 しかも財政状況の異なる特別区ごとにバラバラになる可能性も高く、特別区のまとまりも期待できません。
 「都構想」が実現すれば、すべてうまくいく、というのは幻想です。一度やってみて駄目なら戻る? 残念なことに、法律では戻り方を書いていません。つまり、一度大阪市を消滅させると元にはもどれません。
 障がい者団体として、福祉施策が後退することがないよう、必ず、住民投票に出かけ、意思表示をしていただきたいと心から願うものであります。
 最後に、6月26日(金)には、第59回大視協定時社員総会をホテルアウィーナ大阪において開催いたします。今回は、役員の改選、定款の 一部改正を議案とする予定ですので、皆様のご出席をお願い申し上げまして、新年度を迎えるご挨拶といたします。

 
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